広島神楽の東京特別公演を見に行ってきました。場所は青山一丁目駅から徒歩5分の草月ホール。
私、神楽についての前提知識ほぼゼロです。神楽といえば神社で神様に奉納する昔からの舞の儀式かな、くらいのイメージです。始まってみると―。
神楽ってこんなにおもしろかったんですか
最初の演目は「紅葉狩」
まず、衣装がすごい。とにかく豪華です。お面をつけて舞い、太鼓や笛が鳴り響く。衣装が変わる。お面も変わる。しかもその替わり方がとにかく速い。「いま、いつ替えた?」と思っているうちに今度はスモークまで出てきます。私が勝手に想像していた「静かな奉納の舞」とはだいぶ様子が違います。

そして二演目目は「八岐大蛇」
古事記に出てくる、須佐之男命が八岐大蛇を退治するあのお話です。ということで大蛇が出てきます。しかも8匹。
一匹でもかなり長い。それが8匹そろって舞台を動き回ります。くねくね進む。とぐろを巻く。何匹もの大蛇が入り乱れる。
「これ、絶対にもつれるでしょう」と思うのですがなぜかもつれません。むしろ、お互いに絡み合っているように見えながらいつの間にかきれいに離れていく。どうなっているのかさっぱり分かりません。
そして須佐之男命との戦いが始まります。一匹ずつ大蛇の首を取って倒していくのですが、本当に頭が取れるようになっています。もちろん大蛇の中には人が入っています。でも、中の人がうっかり見えてしまうようなこともありません。
さらに次の大蛇との戦いを見ていると、さっき倒された首のない大蛇の胴体がしれっと舞台上から消えています。油断すると見落とします。次から次へと見せ場が続いてとにかく流れに無駄がない。
出演されている方の解説を聞くと、意外なことやびっくりすることもたくさん。普段は市役所や一般企業などで普通に仕事をしている方々が週に2、3回集まって練習。週末になると神社やイベントなどで公演しているそうです。座長は30年越えのベテラン。その一方で、高校生も2人入っています。
あと驚いたのが、演奏に楽譜などはなく、セリフ台本もないということ。見て、聴いて、覚える。そして次の人へ伝えていく。職人さんの世界みたいです。
衣装は一着80万円から高価なものでは200万円ほどするものもあるそうで、お面や小道具、さまざまな仕掛けも代々受け継いだものを直しながら使っているとのこと。出演料や寄付などで活動を続けているそうです。あれだけの衣装や道具を維持するだけでも大変。そんな話を聞いてから舞台を振り返るとまたちょっと見え方が変わります。
実際、目の前で見た神楽は、豪華な衣装、お面の早替え、スモーク、激しい舞(びっくりするくらい回転してました)そして、舞台いっぱいにうごめく8匹の大蛇。想像していたものと全然違いました。
広島県安芸高田市には「神楽門前湯治村」という神楽を楽しめる場所まであるそうです。今回の公演は久しぶりの東京での開催だったとのこと。神楽について何も知らずに見に行ったのですが、かなり気になってきました。
一匹10数メートルはあるであろう大蛇が同時に8匹も暴れまくっても全くもつれないのはどうしてなのか。そこだけはまったく分かりません。










